こんにちは、松村です。
先日、あるホームページ制作関連の会社の社長(以下、Eさんとします。)との間でこんなやりとりがありました。
ココから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Eさん
「差別化することが大事なのはわかっているのですが、うちみたいな零細企業では差別化のしようがなくて。」
松村
「いやいや、差別化するのに零細企業だとか大企業だとか関係ありませんよ。」
Eさん
「でも差別化しようにもお金もありませんし。
嫁さんと二人、食べていくのも精一杯というぐらいの感じですから。」
松村
「あのねEさん、差別化というのは決してお金をかけないとできないわけじゃないんですよ。
もちろんお金をかけないとできないような差別化もありますがそれが全部じゃありません。
現に零細企業でも、ほとんどお金をかけずに十分な差別化をはかり、高収益をあげているところはいくらでもありますからね。」
Eさん
「でもそれは特殊な技術があったり優れたアイデアがあったからこそ、可能なことなんじゃないですか?」
松村
「ちょっと差別化ということを難しく考えすぎていませんか。
あのね、差別化を『よそより優れていること』と考える必要はないんですよ。
もちろん、最終的には、よそより優れている状態になれれば理想的なんですが、まずは単純に『よそと違うこと』からスタートすればいいんです。」
Eさん
「『よそと違うこと』ですか?
ちょっとピンとこないんですがたとえば、どういうことでしょう?」
松村
「どんなことでも構わないんです。
「夫婦二人でやってます。」とかでも差別化の材料になるんですよ。」
Eさん
「えっ、そんなことで差別化できますか?
みんな大手の方がいいと思いそうな気がするんですが。」
松村
「そんなことはありませんよ。
「違い」に与える意味は人それぞれ違いますから。
大手より夫婦二人でやっているようなところの方が「なんとなくアットホームな感じがしていいな」と思う人も絶対にいます。」
Eさん
「そんなもんですかねえ。」
松村
「そんなもんです。
たとえば赤という色に対して明るく華やかな色という印象を持つ人がいる一方で派手で下品な色という印象を持つ人もいますよね。
それと同じことです。」
Eさん
「うーん、まあわからないではないですが・・・
で、具体的には何をすればいいんですか?」
松村
「まずは正直に違いを伝えるところから始めます。
いいかっこをする必要は一切なし。
お客さんはすごく敏感でいいかっこは必ず見抜かれて、マイナス評価につながりますから。
ただ、その違いがネガティブな印象を与えるようなものなら、そのままほっておくのも得策ではありません。
上手にプラスの意味づけを行ってもらえるように言葉を尽くして誘導します。
「うちは夫婦二人でやっているような零細のホームページ制作会社です。
・だから、お客さんに確実に満足してもらえるよう大手さんの倍、頑張りますとか
・だから担当者が退職することもなくホームページ納品後も長きにわたってしっかりとサポートさせて頂きますとか
・だから、社内の面倒な規則に縛られることもなく事後の細かい手直しなどにも柔軟に対応しますとか
やるわけです。」
Eさん
「なるほど、ちょっとイメージできてきました。
そういうことなら確かにうちでもやれそうな気がします。」
松村
「でしょ。
これにプラスしてターゲティングと提供サービスの絞り込みをしっかりやれば、よそと単純比較されることは減ります。
そうすれば値下げ合戦からも脱却できるはずです。」
Eさん
「うわ、なんかちょっと希望を持てそうな気がしてきました。
なんとか商売を潰さずに済みそう。」
松村
「大丈夫ですよ。
潰れる会社は何も考えていないだけ。
考えるべきことを考えて、やるべきことをやれば、そんなに簡単に潰れは
しませんから。」
ココまで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以上、ご自身のビジネスの差別化を考える上での参考になさって下さい。