こんにちは、松村です。

先日、某所で学習塾を経営されている方から、こんな質問を受けました。

「大手と差別化しないといけないとおっしゃいますが、大手はたくさんの経験値をもとに一番、儲かりそうなビジネスモデルを作っているわけですよね。

だったら、それをマネる方がうまくいきそうな気がするのですが。」

同じような誤解をされている方が多いと思いますので、はっきりと申し上げておきたいと思います。

大手のビジネスモデルをそのままマネるというのは我々、小規模事業者が最もやってはいけないことです。

理由は簡単。

大手と同じビジネスモデルでやっていては、我々の存在価値がなくなってしまうからです。

考えても見て下さい。

あなただって大手と個人経営の2つの事業者が全く同じようなビジネスモデルのもと、同じようなサービスを提供しているとしたら大手のサービスの方を利用したくなりますよね。

そういうことです。

もちろん、大手がどのようなビジネスモデルでやっているのかということはチラシやホームページを見るなりして知っておく必要がありますよ。

でも、それは決して大手のビジネスモデルを、そのままマネるためではありません。

大手とどのように差別化するかを考えるための前提知識として、知っておくということです。

たとえば

・大手が市内の全中学生を対象にしているなら、特定の中学の生徒だけを対象にする。

・大手が受験指導サービスを主に提供しているなら、定期試験対策サービスを主に提供する。

これが我々、小規模事業者にとっての正しいビジネスについての考え方です。

決してなんとなく良さそうだからとの理由で大手のマネをして事業者としての存在価値を失うことがないようにして下さい。

 

追伸

なお、差別化の切り口は当然、見込み客にとって意味のあるものでなければなりません

ですので、差別化の切り口を考えた時は必ず見込み客に近い属性の人に率直な意見を求めるようにしましょう。

たとえば「○○中学の生徒専門の学習塾があったら、通いたい?」といった具合に。

 

※補足

「どうすれば大手と単純比較されないで済むか」という問いは我々、スモールビジネスオーナー全員に課せられた命題のようなものです。

ターゲットを絞る、サービスを絞るなどして、できるかぎり大手と単純比較されないで済む状況を作り出すことを目指しましょう。

差別化は決して逃げじゃありません。

いつかの決戦の時に備えて、力を蓄えるための方法論です。

 

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